アイネクライネナハトムジークの感想!伊坂幸太郎の恋愛ものは大好物です

伊坂幸太郎が描く恋愛ものが大好物なわたしにとって、「アイネクライネナハトムジーク」はマジで最高でした。

真骨頂である「繋がり」と、緩い暖かさで包まれた「恋愛」が掛け合わさっています。嫌な気持ちになるところが1つもなく、ずっと心がポカポカしている、そんな作品です。

最初に言っておきますが、今作では奇をてらった人物は出てきません。殺し屋とか未来を予知するカカシとか死神とか超能力者とか。いたって普通の人達が作り出す物語をお楽しみください。

ちなみに斉藤和義とのコラボ作品でもあります。どちらも大好きなわたしにとってこれほど幸せなことはありません!

緩やかに繋がっている短編集

小説の形としては短編集の形をとっています。1つ1つの章で一応物語は完結しますが、それぞれの物語が緩く繋がっています。

おそらく登場が1回だけの人物はいません。「あの人とあの人が繋がっていたのか!」「あの行動はこれが原因だったのか!」みたいな、小さな繋がりの積み重ねで今があるのだと改めて思いますね。

わたしたちの生活もそんな感じですよね。父と母が出会ってなければ当然わたしたちは存在せず、その出会いにも色々なドラマがあったはず(聞きたくはないですが笑)

今、住んでいる場所だって、今のパートナーだって、「あの日あの場所にいたから出会っていて」みたいな、「あの行動を取ったから付き合うことになって」みたいな。

そういった1つ1つの出会いや決断、行動の積み重ねが今を作っています。

読み進めていくと、選んだ行動が繋がって未来に伸びていく様子が分かります。その繋がりがとても心地よく、幸せな気持ちにさせてくれるのです。

全員の話の軸にいるのはボクサーですかね。

斎藤和義とのコラボ作品

あとがきにも書いてありましたが、キッカケは斎藤和義の一言だったみたいですね。

「恋愛もののアルバムを作るから、歌詞を書いて欲しい」

伊坂幸太郎は悩んで、「歌詞は書けないけど小説なら書ける」ということで出来上がったのが「アイネクライネナハトムジーク」。章で言うと一番最初の物語です。

で、「アイネクライネナハトムジーク」からインスパイアーされて斉藤和義が作ったのが「ベリーベリーストロング~アイネクライネ」
めちゃくちゃカッコイイ曲です。

先に曲の方を知っていたわたしとしては、歌詞の内容が小説になっているような感覚が新鮮で面白かったです笑

ベスト盤に収録されています。

まとめ

伊坂幸太郎の恋愛ものって少ないんですよね。ほんわかした雰囲気は終末のフール透明ポーラーベアに似ています。

「過去と未来は地続きで繋がっている」という感じはフィッシュストーリーのようにも感じました。

緩やかな繋がりが好きで心がほっこりするような恋愛ものを読みたければ「アイネクライネナハトムジーク」が超おすすめです。