
伊坂幸太郎の作品はすべて読んでいるわたしが、伊坂幸太郎のおすすめ作品をまとめました。
小説はもちろんのこと、伊坂幸太郎の関連映画、漫画を全て網羅しています。伊坂幸太郎の作品でどれ選ぼうか迷っている方は参考にしてみてください!
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小説(文庫)のおすすめ
基本的には、作品が発行された順番で読むことをおすすめしてます。なぜなら、一度登場したキャラクターが別の作品で再登場するといったことが頻繁にあるからです。
参考 ⇒ 伊坂幸太郎の作品間でリンクしている登場人物(キャラクター)まとめ
また、初期の作品の方が、伊坂幸太郎「らしさ」が詰まっている作品が多いです。伊坂初心者の方には、「これぞ伊坂幸太郎!」という作品を読んで欲しいな個人的には思います。
こういった点を踏まえて、わたしのおすすめな伊坂作品をどうぞ!TOP5を紹介しています。
オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎の処女作にして、わたしがトップクラスに好きな作品。
目を覚ますと、外界との交流を断った独自の文化がある不思議な島にいるという
不思議なアリス的な感じです。
そこには「しゃべる」カカシがいて、未来が予知できる能力を持っている。
だけど、主人公がその島に到着した翌日に殺されてしまいます。
「未来が分かるはずのカカシがなぜ殺されたのか?」というミステリーの軸がありつつ、
登場人物のキャラ設定や軽快なトーク、そして伏線を張り巡らせて最後に回収していく手法は、最初の作品から飛び抜けてました。
オーデュボンの祈りに登場する足を引きずる描写が特徴的な「田中」というキャラクターはその後、8作品ほどで登場してきます。
「伊坂幸太郎の作品を読んでみようと思うんだけど・・・」と相談してくる人たちに対して、第一候補としていつもおすすめしてる作品です。読んだことない方はぜひ!
ラッシュライフ
こちらも初期の方の作品。
5つの視点で描かれる群像劇です。
その5人のキャラ設定も見事で、
傲慢な画廊、職業泥棒の男、自信過剰な女性カウンセラー、悲壮感漂う無職のおっさん、新興宗教にはまる男。
5人の日常のふとした部分が繋がりあうことで、物語がどんどん複雑化していきます。
構成がかなりしっかりしている印象で、かなり練られて作られたんじゃないかなと思います。
「今日のわたしの一日が明日の誰かの一日に繋がる」
このセリフが「ラッシュライフ」の作品自体を表す名言ですね。
伊坂幸太郎の「繋がる」を体験できると思います。
陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎作品で根強いファンが多い陽気なギャングシリーズ。
これまで小説を毛嫌いしていた人でもスラスラと読めちゃう、めちゃくちゃ読みやすい小説です。
何がそこまで評価されているかというと、キャラクターの面白さですね。
4人の銀行強盗を描いた作品ですが、4人とも個性が際立ちキャラが濃くて、噛み合ってるのか噛み合ってないのか分からない会話が面白い。
3ページくらい平気で会話だけで使われてたり、小説は小説なんですが、なんとなくコントを見てるような。
小説を読みながら思わず声に出して笑ってしまうのは伊坂幸太郎のキャラ設定の上手さと会話の面白さがなせる技でしょうね。
活字が苦手な人におすすめしたい1冊。
グラスホッパー
伊坂幸太郎の描くめちゃくちゃ格好いい殺し屋たちを楽しむことができる作品。
後述しますが、映画化もされますし、漫画の主人公としても登場する伊坂作品の中ではもっとも派生作品が多いのがグラスホッパーです。それだけでも魅力的な内容なんだろうなというのが想像できるかもしれません。
内容としては、三つ巴の復讐劇といいますか、殺し屋1、殺し屋2、一般人の3人の視点で描かれており、殺し屋通しの熱いバトルもあれば、一般人が殺し屋に立ち向かって「これどうやって切り抜けるんだよ・・・」的な場面もあったりして、ハラハラドキドキで読む手が止まりません。
伊坂幸太郎の格好いい殺し屋たちの魅力に取り憑かれること間違いなしの作品です。
死神の精度
こちらも伊坂作品で人気な死神シリーズ。
人間の格好をした空気に読めない死神と、生か死かを調査される対象となる人間の7日間の交流を描いた作品。短編小説の作りになっていて、調査対象1人に対して1作品となっています。
合計で6人の物語(人生)を覗き見する形になるのですが、やはり人の死に際というのは、感情が揺さぶられやすいです。最近涙もろくなってきたせいか、何人かのエピソードでは泣いちゃいました。
短編小説ではあるのですが、伏線を貼って最後に回収するという短編なのに繋がっているという粋な作り方をしてくれていて、最後まで読むとまた冒頭を読み返したくなるようなそんな作品です。
映画のおすすめ
続いては映画の紹介です。伊坂幸太郎の作品はほぼ全てと言っていいほど映画化されています。そんな数ある伊坂映画の中からわたしのおすすめを3つ紹介します!
グラスホッパー
伊坂映画の最新作が一番のお気に入り。
殺し屋たちの群像劇がめちゃくちゃカッコいい作品に仕上がっています!
激しいアクションシーンはドキドキしながら見れたし、心あたたまる夫婦のシーンは胸がジーンとしました。
飽きることなくずっと見ていられます。
アヒルと鴨のコインロッカー
ボブ・ディランの「風に吹かれて」の空気感がめちゃくちゃ似合う作品。
なんとなくノスタルジックな気分になります。
予告編にもある瑛太が泣くシーンはマジで泣けます。
フィッシュストーリー
1枚の売れないCDが繋ぐ奇跡。
伊坂幸太郎の「繋がる」がそのまま映像化された感じです。
映画中に流れる斉藤和義の描きおろし曲「フィッシュストーリー」はめちゃくちゃ格好いいし、多部ちゃんは可愛いし、森山未來はカッコいいし。
かなり好きな映画です。
漫画のおすすめ
最後に、伊坂幸太郎が原作となっている漫画の紹介です。いくつか漫画化されていますが、それほど好きな作品はありません。しかし、以下に紹介している大須賀めぐみさんの作品だけはめちゃくちゃ面白くて伊坂ファンかどうかも関係なくおすすめなので、ぜひ読んでみてください!
魔王 JUVENILE REMIX
どこのレビューサイトでも大絶賛な魔王。
もちろんわたしも大好きです。
原作は、「魔王」と「グラスホッパー」の混合というか、
「魔王」の舞台をベースとして「グラスホッパー」のキャラクターも登場させている感じです。
作者の大須賀めぐみさんの才能を思う存分味わえます。
原作は原作でもちろんありますが、
漫画としての、画力、キャラ設定、コマ割り、細かな会話など、
伊坂要素を取り入れつつ大須賀めぐみさんのオリジナルの部分のクオリティがかなり高い印象を受けました。
10巻で完結するところも良いですよね。無駄に引き伸ばさない感じ。
わたしの中で伊坂原作の漫画は、このあとに紹介する「Waltz」を合わせて大須賀めぐみさん一択です。
Waltz
先ほど紹介した「魔王」のスピンオフ作品。
魔王の中に登場する殺し屋「蝉」を中心として書かれた3年前の世界です。
よりバトルマンガ寄りでアクションシーンが増え、血も飛び交います。
あとは、ホモホモしいシーンも増えますね。
「魔王」を読んでハマった人は読まない理由はない1冊。